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自己責任、それともメーカーの良心? [日常生活の疑問]

近年、「自己責任」という言葉をよく見かけるようになりました。
渡航自粛勧告の出ているイラクに行って人質となったNPOの人達に対してしかり、
競争社会における「負け組」に対してしかり、
はたまた、夜道で引ったくりにあった女性に対してすらも、
自己防衛の努力を怠った人が悪い、という風潮が蔓延しているように思います。

そこまで、重大な問題ではないものの、
「製品を買った人の使い方の問題」にされてしまっている
問題が多くあると思います。

例えば、携帯用音楽機器。
「ウォークマン」という言い方が一般的になっているようですが、
これはSONYの登録商標。
その他のメーカーからも、CD、MD、それからメモリ内蔵式の
携帯用音楽機器を数え切れないほど発売されています。

この、携帯用音楽機器、
電車の中で大音量で聞いて他人の迷惑になっている人は数知れず、
歩道のない道路で歩きながら聞いている人がいると、
後ろから進んでくる自動車のドライバーは、危なくて仕方ありません。

次に、家庭用ゲーム機器。
小学生の男の子の場合、何かしらのゲーム機器を持っていないと、
友達との話題にも入っていけないような状況になっているようです。
このゲーム機器、勉強もせずに(友人と外で遊ぶこともせずに)
深夜まで熱中してしまうこともしばしばとか。

さらにはゲームセンターやカラオケボックス。
大阪府では、いわゆる「門限条例」というものを制定し、
16歳未満は19時以降にはこうした施設にとどまることができないようにしたそうです。

これらはいずれも、
「ものを買った人の、モラルの責任」
「親のしつけの責任」
ということになっているのですが、果たしてそれだけでよいのでしょうか?

携帯用音楽機器、家庭用ゲーム機器、ゲームセンターのゲームやカラオケ機器を
作成したメーカーの責任というものはないのでしょうか?
売ってしまえば、あとは使用者がどのように使うかまでは責任が取れない、
ということなのかもしれませんが、
これらの製品を作り出し、広く販売しているメーカーの
「良心」というものに、問いかけをしていきたいと思っています。

もちろん、これらの機器が、我々の日常生活に新たな価値や、
娯楽を提供してくれたことは間違いありません。
ですが、そうした製品が、間違ったとまでは言わないまでも、
予期せざる方法で使用された結果、社会に対してなんらかの摩擦を
生じさせてしまっているのであれば、
メーカーサイドは、そうした問題に真摯に対応していく社会的責任が
あるように感じています。

例えば、携帯用音楽機器のイヤホン。
音が外に漏れないようにするための方法は、技術的に考えられそうな気がします。
もし、「音漏れ対応をすると、値段が高くなる」
「デザインが格好悪くなる」
というのであれば、
むしろメーカーはそうしたことにとらわれることなく、
あくまで「音が漏れない」ということに
責任を持って徹底的にこだわってもらいたいと思います。

少なくとも僕は、(小心者であるため、
自分が聞いている音楽の音が他人の迷惑になっていないかと気になるので)、
音の漏れないイヤホンを、絶対に買いたいと思っています。


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コメント 2

はなぽん

音の漏れないイヤホン、あるといいですね。
ただ、使う側の責任、も考えたいケースがないではありません。
一番気になっているのが、ヒーリーズでしたっけ、
ローラー付きのシューズ。
あれ、買い与える親は何を考えているのでしょう。
「うちの子、危ない目に遭わせたいのよね。」と思っているとしか
考えられません。
スーパーの貼り紙に「ローラー付きシューズで滑ると
大変危険ですから云々」と書かれたりしていますが、
公園以外の場所では絶対どこでも危険なはずです。
作る側の責任と、使う側、特に親の責任。
どちらもありそうです。
結局のところ、日本人の思考力の低下が問題ではないかしら。
by はなぽん (2006-02-06 19:48) 

Gamaoyabeeeen

秋桜さんのご意見に賛成かな。
ニッポンは車社会としては成熟していますから、クルマの運転モラルは世界的に見れば高いほうだと思います。
東南アジアの運転マナーなんてひどいものでしたから。
つまり、商品が世の中に出て定着するのに比例して利用者側も成長していかねばならないと思うわけですな。
by Gamaoyabeeeen (2006-02-07 00:42) 

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